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理 事 長 所 信

知多青年会議所  第49代理事長
                    ​   木 祐吉
​ 

【2023年度 スローガン】

~We will never walk alone~ 

楽しむことで価値を向上させよう

【基本理念】

小さなことの積み重ねで目の前の人の笑顔を作る

【基本方針】

・会員拡大につながる楽しい活動

・楽しみながら発信する広報

・既成概念を取り払った組織力向上

・思いやりの心を育む青少年の育成

・仲間のために積極的な事業への参加

​はじめに

皆様にとって価値あるものとは何ですかと聞かれたら何と答えますか。時間や家族でしょうか。誰かからもらった物だと答える人もいるかも知れませんし、誰かと過ごした思い出と答える人もいるかも知れません。私にとっても同様にそれらは価値のあるものです。 人それぞれの価値観がある中で、何故それらが価値あるものだと言えるのか。様々な理由 があるとは思いますが、1つには誰かと関わることで他に替えの利かないものになったからではないでしょうか。

知多青年会議所の価値とはいったいどれほどなのでしょうか。全国各地に青年会議所は 存在しますが、知多市にある青年会議所は1つだけであり替えの利かないものです。例え ばお店で売られている商品であれば、購入する人にとって支払うお金に見合う価値がある から購入するので、値段がその物の価値であると言えます。しかし、知多青年会議所は組織であって商品ではないのでお金に換えることができませんし、企業で言うところの売上 やお客様がいるわけではないので、それらの指標で価値を捉えることは困難です。私は、数値化した指標で捉えるのではなく、多くの人と関わり合う中で生まれる、数字や目で見 えることのできない部分に価値があると確信しています。

私が入会した2016年には20名程度の会員がいましたが、それから7年が経過し1 0名程度まで人数が減ってしまいました。知多市も少子高齢化社会にあり、会員になれるのは20歳から40歳までという制限がある中、会員数が減ることは自然という見方もで きます。しかし、他に替えの利かない組織であるにも関わらず会員数が減少しているとい うことは、目に見えない知多青年会議所の価値をお伝えできていないのかも知れません。 1949年に日本初の青年会議所が東京にて誕生し、「明るい豊かな社会の実現」を理想として全国に広まり、1974年に知多青年会議所が設立されました。その頃は今のよう にインターネットがない時代にもかかわらず全国に広まり知多市にまで届いたのです。理想を実現させるために、「修練」「奉仕」「友情」という青年会議所の三信条を掲げ、小さな ことをコツコツと発信し続けた結果、知多市にその想いが届き、多くの OB 会員様それぞ れの想いと共に成長し49年目を迎えます。

他に替えの利かないものとして知多市に存在し、長期に亘り存続している組織に価値が ないわけがありません。会員による発信が不足していることにより、まだまだ知多青年会 議所の価値を知らない人たちがいます。改めて私たちの運動発信が届くようにコツコツと小さなことを続けて参りま
す。

​会員拡大

 知多青年会議所は、知多市における「明るい豊かな社会の実現」を理想としている組織です。当たり前ですが同志が多ければ多いほど、できることの幅が広がり、より多くの人々 に対して働きかけ易くなります。しかし、本年度は知多青年会議所設立以来、最も少ない 人数でのスタートとなります。それは私たちの運動発信や活動が、会員にさえ適切な価値 を提供できていないことの現れであり、それにより私たち自身の意識のどこかに、入会を 促すことに戸惑いを感じる部分があるのかも知れません。

その原因は、私たち自身が青年会議所活動を楽しめていないからなのかも知れません。 OB 会員様は、現役時代「辛かった」だとか「苦しかった」ことがほとんどだと話していた だけますが、言葉とは裏腹に笑顔が多くあります。つまり、仲間がいたことで辛かったこ とや苦しかったことを乗り越え、良き思い出になっているのです。しかし現状は、修練・ 奉仕・友情の三信条のうち、「修練」だけが1個人に集中して強くのしかかり、楽しむこと を忘れさせています。楽しくない組織に入会したいと思う人はいませんし、継続すること もできません。ただ、「楽しむ」と一言で言っても、そもそも「楽しむ」とはどういうこと なのか。私は、同じ目標に向かって進む仲間と共に活動し、困難なことや苦しいことを乗 り越えることで本当に「楽しむ」という実感を得られるのだと確信しております。修練と 友情によって楽しむ実感を得られ、他人に奉仕する余裕を得られるのです。

そこで本年度は1委員会体制を取り、できるだけ多くのメンバーで協力して事業を作り 上げていく楽しさを体験し、会員拡大を目標として「楽しむ」ことを第一優先に考えなが ら、知多青年会議所の価値を向上して参ります。

​広 

知多青年会議所の事業や日々の運動発信の価値が知多市の人々に届かなければ、会員拡大は進みません。SNS の普及により様々な広報手段が取れるようになっている中で、会員数の減少が課題になっているということは、「これ、なんか面白いね。」という広報ができ ていないと言えます。しかし、特別なことをする必要はありません。一つひとつの事業や 例会が一人ひとりにとってどのような意味を持ち、その人のためになるのかを考えること で、自ずと広報のやり方は見えてきます。そしてそれをいかに自分自身が楽しんで発信するかで、受け取る人の印象が変わっていくのです。

 

私たち自身が「楽しむ」ことで、「これ、なんか面白いね。」という活動を広報し、巡り巡って目の前にいる人の笑顔を作る。そんなことがもしできたのならやりがいを感じない 人はいません。言い換えれば、広報によって知多青年会議所に入会し一緒に活動したいと 思える価値を生み出せるのです。その根源は、私たち自身が楽しんでいるということ。一 人ひとりのアイデアを活かした広報を実践し知多青年会議所の価値を向上して参ります。

​組 織 力 向 上

組織内でのルールを守ることは、組織を円滑に運営する上で絶対に必要です。しかし、 ルールに縛られて行動しないでいることは、組織力を下げることに繋がります。そのルー ル自体がもし時代に即していないのであれば、変更するという提案も必要になるでしょう。 その提案こそが今の知多青年会議所の組織力を向上するのに必要なものです。

今までと同じような内容を実施しなければならないことはありますが、やはり「楽しむ」 ことで自分のアイデアを取り入れることが重要です。変えられないと思い考えることを止 めてしまっていたことを一度取り払い、一度変えてみてダメなら元に戻せばいいという精 神で行動します。幸いにも青年会議所活動において失敗は次に活かすことができます。こ れがもし社業であった場合にはそうはいかないでしょう。社業にも活かせる試みを青年会 議所で実行し、もし失敗したとしても、その試みに改善を加えることで社業では成功に近 づくでしょう。組織の基盤にはなかなか変えられないものが多いのですが、それを変えた らどうなるのかを楽しく想像してみる。そしてそのアイデアを仲間と共有し、笑顔で共に 行動することにより組織力の向上を通じて知多青年会議所の価値を向上して参ります。

来を担う青少年育成​

知多市を持続可能なまちとするために必要なものは、子供たちに対するアプローチです。 2児の親となり気づいたことですが、子供たちは放っておいても物凄いスピードで勝手に 成長していきます。しかし愛情を持って子供たちと接していかなければ他人に対する思い やりの心が育ちません。もちろん友だちとの遊びやケンカの中で思いやりの心も育まれて いきますが、本人任せにするのではなくやはり大人が導くことも必要です。

思いやりの心を育み、また新しい友だちとの友情を作るのに最適なものはスポーツです。 スポーツには国境もなく皆が同じルールで競います。例えば、大人になると外国人とのや り取りの際、言葉の壁を意識しますが、スポーツを通じると言葉も年齢も関係なくコミュ ニケーションを取る必要が出てきます。そのような環境を「楽しむ」ことができるように 整えることで子供たちの思いやりの心を育む機会を提供します。

SNS でのやり取りによる、文字で自分の感情を表現し相手の考えを読み取る能力も必要 ですが、自分の口で発した言葉で、声の大きさや小ささ時には目線によって友だちと笑顔 でコミュニケーションを取る環境を提供することで、知多市の発展を支え、知多青年会議 所の価値を向上して参ります。

​出向による学び

住めば都という言葉があるように、ずっと同じ場所にいるとそこの居心地がよくなりま す。居心地が良くなるのは良いことですが、外から見た時にどのように見えるのかがわか りづらくなります。基本的なことでさえ気づきにくくなってしまうので、外に飛び出して より多くの人々に会い、話し、「楽しむ」ことで多角的な視点を持つことが必要です。

青年会議所には出向という制度があり、愛知ブロック協議会や東海地区協議会、日本青 年会議所や世界の JCI まで、自らが望めばさらなる出会いや成長の機会があります。当然 ですが、志高き青年たちが各地より集まってくるので、相当な覚悟が必要です。しかし全 員同じ人間であるので、自分だけが何もできないなんてことはありません。むしろほぼ初 対面の人たちが集うので、普段より余計にお互いを尊重し合い協力していく姿勢は高いと 言えます。そしてそこで得た学びを知多青年会議所に持ち帰って発揮してもらうことで、 知多青年会議所はさらに強い組織となります。

毎年多くの出向者を輩出していますので、出向者をサポートする基盤はできています。 出向者が安心して学んで笑顔で帰ってこられる組織を目指し知多青年会議所の価値を向上 して参ります。 

​おわりに

私は企業の経営をしたことはありませんので経営者の視点が不足しています。それにも 拘わらず理事長という役職をお預かりさせて頂き、組織を率いる機会を与えていただけました。そのことを素直に喜び、知多市の皆様にとってそして知多青年会議所会員にとって、良い意味で自由に自分の考えを笑顔で表現できる 1 年にして参りますので、どうぞご指導 ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。

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